「正しい動き」がスマホでも!?動作解析アプリSportip Proに迫る!

スポーツを行う上で何よりも大切なのは「綺麗なフォーム」であるということ。ですが、そうはいってもそれを客観的に見て分析や解析を行うというのはなかなか難しいですよね。

特に近年では動作解析は多くスポーツでも取り入れられておりますが、ここには指導メソッドの発達であったり、機器の発達。こうしたものが挙げられます。

とはいえ、なかなか「高嶺の花」のようにも感じられてしまうかもしれません。

こんな色々と機械を使って計測。コストもかかりそうです……。

今回はそんな「動作解析」がスマートフォンでできてしまうアプリを開発された方をご紹介。株式会社Sportip代表取締役社長である高久侑也さんにお話を聞きました。

Sportip Proってどんなアプリなの?

高久さんは筑波大学体育専門学群を卒業後、“筑波大学発ベンチャー”として2018年にSportipを創業します。

実は筑波大学は元々動作解析を20年以上前から行っており、かつて西武ライオンズを始めとする3球団で日本一を達成した、工藤公康さん(現ソフトバンクホークス監督)の投球フォーム分析にも携わっておりました。

他にも「動作解析」を始めとした、スポーツ科学における第一線を歩んでいる大学でもあります。

実際に「筑波大学にあるデータや理論を大学の先生たちと協力しながら、スポーツやリハビリなどの動きにフォーカスをしてサービスを展開しています」とのこと。

そんな高久さんたちが開発したSportip Proはプロフェッショナルな指導者の方に向けた動作解析のアプリケーション。

動き・姿勢をスマートフォンで撮影するだけで瞬時に解析し、数値を出し、自動でどういうトレーニングをするのが良いか、ということまで出してしまう優れもの。

撮影するだけで、解析やトレーニングの最適解まで出すことができる。これはやはり、長年大学などで培われてきたデータの蓄積と、理論。そういったものによる賜物といえます!

苦労を苦労と思わない情熱が作り上げた

元々、ご自身が病気で野球ができなくなったことが開発のきっかけだった高久さん。

当時のことを思い出しながら、大変だったことを振り返ると「人の出入りが激しかったことが大変でしたね」と高久さんは語ります。逆に言うとそれくらいだった、とあっさりと語る高久さん。

むしろ苦労を苦労と思わないからこそ、こうしたアプリを作り上げたのでしょう!

「元々社会に対して貢献したい、新しい価値を作って行きたいというところをベースにやっているので、あまり辛いと思ったことがないんですよね」と笑いながら振り返ります。

それだけ、高久さんのご自身の挫折から生まれた原体験と、開発することによって生まれるその先の喜びを何よりも感じていたからなのかもしれません。やりたいことをやっているからこそ、苦労を苦労と一切思わないのでしょう!

アプリの更なる進化に注目!

とはいえ、今のまま留まるということだけは致しません。むしろ高久さんもまた、更なる進化を求めているようです。

随所から、指導者の方への敬意を強く感じました

動作解析のところで言うと「より高度に細かく解析を行うことができたり、三次元で解析できるようにしたり。各スポーツにフォーカスを当てることや、リハビリの方面で歩行解析。あとは、可動域が出せるようになったり。そう言ったところを追加していこうと思っております」

また、動作解析以外でも「カルテ機能やスケジュール調整機能。こうしたものも色々な指導者の方々からのアドバイスを戴いて作って行こうと思っております」とのこと。

より指導者の方が「指導しやすい」ようにする機能を発達させていくことが大切と考えているようです!

さらに今はウェブサービスも作成中とのことで、Zoomのように双方向でつなぎながら「評価・記録・対策の処方ができるような、フィットネス版・スポーツ版のZoomのようなものを開発中です」とのこと。

指導者の方々の要望に応えられるような、新しいサービスをどんどんと作って行きたい。高久さんは指導者のサポートを行うツールの開発に大変意欲的であることを感じました。

インタビュアーのなるちゃんも「これが現役の時にあったら」とこぼしてしまうほどのここまで優れたアプリ。まさしく、これからの時代を先取って行くアプリとなっていくことでしょう!

まとめ

いかがでしょうか?

スマートフォンの撮影で、まるでメジャーリーガーのような最先端の指導を受けられるなんて、なんだか魅力的ですよね!

とはいえ、世界のスポーツは様々変化しており、それは日本のスポーツ業界においても同じことが言えます。次回はそんなスポーツ業界について高久さんは今後どうなって行くのか、こちらをお話しいただきます。

お楽しみに!

プロフィール

高久侑也

高校時代まで野球を続けるものの、胸郭出口症候群・血行障害に悩まされ、高校3年で野球を断念する。
筑波大学体育専門学群に入学後、中国語学留学・カンボジアでのオリンピック・パラリンピック委員会と協働で障害者スポーツ普及活動を行う。

2018年に株式会社筑波大学体育専門学群卒業後、筑波大学発ベンチャーとして株式会社Sportipを創業。「一人に“ひとつ”のコーチを提供する」ことをミッションに、指導者向けオンライン指導アプリ『Sportip』の開発を行う。