【9月超会議レポート】一瞬で潜在能力も大きく開花!?

 パフォーマンス向上。どのスポーツでも大きく才能が開花する瞬間というのは、積み重ねてきたものの先にあると言われます。

 ただ、それらの多くは本当に何気ない「きっかけ」から生まれるもの。今回のスポーツ指導超会議は人の潜在能力を引き出す「きっかけ」を作り出されている身体能力開発専門家の北川雄介さんをゲストにお呼びいたしました!

潜在能力開花に必要なこと!

 どのスポーツにもそうですが、中学・高校時代は大したことなかったのに、上のカテゴリーに進んでから大きく成長したという選手は多くいますよね。

 例えば、広島東洋カープの鈴木誠也選手は高校時代にそれほど注目された選手ではありませんでした。大谷翔平選手や藤浪晋太郎選手の影に隠れた存在だったからでもあります。しかし、今のような活躍を見せているのは自らの野球へと向けられた探求心、そして内川聖一選手との自主トレーニングによるものでした。

 こうしたものに気が付くことができる人を「天才」としばし言われますが、努力の積み重ねによるものであるということもとても大事なんですね。

 そして、それらを開花させるアシストをされている方こそが、今回のゲストでもある北川雄介さん。元々野球少年だった北川さんも中学時代にひじの故障をきっかけにしてトレーナーを志すことに。身体の構造を学ぶために入学された筑波大学を卒業後は、多くのアスリートの方などを施術。多くの経験を積まれ、数々の方の潜在能力を引き出されてこられました!

 北川さんの潜在能力開花に関する言葉で印象的だったのは、人の体を車に例えたコメント。

「一般人の方が中古のセダンだとすると、トップ(アスリート)の方はフェラーリやポルシェなど乗っている車が違うんですよ。その体に作り替えてあげちゃった方が良いな、と考えています」

 しばしば「持っているエンジンが違う」という言葉は耳にしますよね。確かに、その上で様々なタイプがあるわけですからその型に当てはめて指導するということはとても大切なことといえます。一時期はフォーム指導やトレーニング指導もしていたのですが、ある「施術」を行うことのほうがはるかにパフォーマンスを向上させられると実感しているとのこと。

 実際にその「施術」を行うことでどうなったのでしょうか? 実際に北川さんのYouTubeチャンネルなどでもこちらを見ることは出来ますが、正直本当に少しのきっかけでパフォーマンスがこれだけ向上するのかという驚きに満ちております!

 野球選手では140キロ台後半のストレートを投げることが出来た投手のパフォーマンスをさらに向上させたり、全く投げられなかった子を30メートルも投げられるようにさせたりした実績はもちろんの事、ドラフト候補が在籍している大学野球部の投手を見ることもされているとのこと。

 野球以外にも、90歳を越えたおばあちゃんを杖も突くことなく歩くことができるようになるなど「人間本来が持っている体の動き」を手助けしながら、リハビリテーションもされているとのこと。

 仰られていたフェラーリとセダン。その乗り方に合った施術を行うこともまた、潜在能力の開花にかかわっているということなのでしょう!

 最近では数多くのトレーニングメソッドにウェアなどを始めとするアスリートのシューズなどを含め、よりパフォーマンスが向上しつつあります。しかし、その中でもどのようにレベルを上げていくのかは大変に重要でもあります。後半はこちらも議題に上がり、議論が交わされました。

指導者や選手がレベルを上げていくには?

 北川さんが大切にされているのは「守破離」という考え方。これは元々千利休が提唱した言葉でも有名ですね。「規矩作法 守り尽くして破るとも離るるとても本を忘るな」ということ。基本をしっかりと守ることこそが守破離における何よりも原理原則ではあるのですが、ではその原理原則を教えている指導者の方はどれだけいるのか。ここも大きな問題といえます。

 つまり指導者の方も選手の方も「正しく知識を持つこと」。これは大前提といえます。その上で、どうすれば伝えることができるかも大変に重要になってくるわけなんですね。実は北川さんもかつては外部のトレーナーとして選手とかかわることが多かったときに、同じような経験をされたのだそうです。

「最近はSNSなどで指導者の方を批判される方も多いですが、それはやっちゃいけないことなんだなと。選手が属しているのはそのチームなので、チームの中でできることや改善していく方法を考えないといけないんですよね。監督さんやオーナーさんの立場も尊重したうえで意見をしないといけないなと感じています」

 立ち位置をしっかりと考えたうえで、しっかりと行動することの大切さ、自分が正しいと感じている価値観でさえも変化している。また、外部であればあるほど必要以上に介入してしまうと組織を崩壊させてしまうリスクも孕んでいるということ。

 といっても、外側からの意見はとても重要であることに変わりはありません。特に海外のサッカー指導者は多くの論文を読み、常にアップデートを繰り返しているといいます。一方で、各選手には個別の戦術アナリストが付き、いわばテニスの専属コーチのような役割を担う人も増えている人も多いです(本田圭佑選手も個別のアナリストがいらっしゃったはずです)。ただ、そうした人たちが必要以上にチームに介入すればそれは崩壊します。

 一方で、改善のチャンスでもあるわけです。

 だからこそ、どうあるべきなのかとどういう位置にいるのかを把握することはとても大切だと言えるでしょう!

まとめ

 いかがだったでしょうか? とてもワクワクさせて驚きの内容ばかりだったと思いますが、これでも北川さんからすると「具体的な話でない」のだとか。

 野球好きにはとてもたまらない1シーンを見させていただいたり、指導者が深く考える機会となったり。とても有意義な時間だったと私は思います。

 一方で、北川さんは今後の展望についても語ってくれました。

「今野球のYouTube動画でバズったことで、野球の依頼が多くあるのですが、健康や体の問題で心や体が軽くなったり悩みが解決したり。そう言うことを良い人たちとサービスの提供をしたり、学ばせていただくことをやらせていただければと思います」

 もしご興味のある方は一度北川さんの施術を受けられてみてはいかがでしょうか?